除湿機

2009年07月07日

蒸し暑い日々が続いていますね。
「暑い」だけならまだしも、「蒸す」というのは、物理実験室にとっては大問題だったりします。
なぜかというと、実験装置が錆びてしまうのですよ!
たとえばこれ、一般物理学実験「ヤング率の測定」に使用しているおもりです。
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写真は昨年のものですが、この通りサビサビです…
ついでに試料棒も、この通り錆びまくり…
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このままでは他の電子部品もやられてしまうのでは?と、物理実験室に除湿機を設置しました。
それがこのドデカイもの
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かなりのサイズですが、広い実験室を除湿するのですから、これくらいないとね。
この除湿機はなかなかの働きものです。
湿度計の記録を見てみると、その除湿能力の高さがはっきりと分かります。
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ね?エアコンだけの日に比べて、倍以上(の割合)で除湿しているでしょ?
こんなに除湿しているのだから、集めた水の量はかなりのものでしょう。
1日でバケツに2〜3杯はとれているはず。
集めた水は植物にでもあげようかしら♪なんて思ったのですが、残念ながらこの除湿機は水を溜めずに直接排水管へと流しているので、水の再利用は不可能でした。
ああ、気になる。

もう一つ気になるのが、この湿度の高さ!
ななんと、除湿機を回さないと湿度が100%近いんですよ。
毎日のように90%を超えています。
湿度計の調子が悪いわけではないですよ?
日本の梅雨、半端じゃないです……


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今日のスズメの様子
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固形物を混ぜた餌も食べるようになってきました。
肩の上がお気に入りのようで、いろんな人の肩に乗ろうとします。
ひじから肩まで(20cmくらい?)飛べるようになりました。
巣立つ日が近いかもしれませんね。
ちなみに、今日の体重;17.15g。軽い!
私もダイエットしたら飛べるようになるのかしら…



文責 Y


珍客

2009年07月03日

先日、実験室に珍しいお客様が来ました。
この方です。
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そう、すずめです。
皆でお昼を食べている時、学生さんが
「実験室の前に落ちてました」
と、届けてくれました。
どうやら巣から落ちてしまったようです。
見渡すも、近くに巣を見つけることができなかったとのこと。
学生さんは私Yにすずめを手渡すと、そそくさと消えていきました…

余談ですが、その学生さん、実は以前にも実験室に届け物をしてくれたことがありました。
それがこれ
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コウモリです。
このコウモリも、実験室の前に落ちていたそうです。
コウモリはその日の夕方には回復し、無事飛び立っていきました。


このすずめちゃん、まだまだ子供のようで、自分では飛ぶことができません。
お腹を空かせているのか、しきりにチュンチュンと泣きます。
これを見て、すかさずスタッフKさんが虫を取ってきて食べさせてくれました。
(胸元についているのがクモの足です…)
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人間のあげた餌でも、何とか食べる雀を見て、
「これは育てられるかもしれない!」
と、物理実験室スタッフ一同、期待に胸を膨らませました。
今日一日が山だ!人間の与える餌をどれだけ食べられるかで決まる!
と、スタッフKさんが家に持ち帰り、面倒を見てくれることになりました。

で、今日、
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すっかり人間にも慣れ、餌もたっぷり食べるようになりました♪
(口のまわりの緑色は、餌です。)
もうね、ほんっっっっっっっっっっっっとに可愛いんです!!!!
お腹が空くと、口をパカッと開けて、私たちのあげる餌をモリモリ食べてくれるんです。
巣立つまでのあと数日、実験室のアイドルすずめちゃんです。
届けてくれた学生さん!スズメは元気だよ!!!!!


文責 Y


コイン選別機とオープンキャンパス

2009年06月06日

うず電流って聞いたことがありますか?
うず電流とは、電磁誘導によって金属内に生じる電流のことです。
磁石を金属の近くで動かすと、金属内では磁界の変化を打ち消すように磁界を作ろうとし、電流が流れます(レンツの法則)。
小学校のとき、コイルに磁石を出し入れすると豆電球が光った!という実験をやった人も多いと思います。
この時生じる電流をうず電流と言うわけですが、このうず電流、いたるところに利用されていたりします。
たとえば、電磁調理器は、うず電流をいっぱい発生させ、これにより生じるジュール熱を利用しています。
どこの家庭にもある電力計も、うず電流を利用してくるくる回っています。
他にも、うず電流は磁場の動きを妨げる方向、つまり物体を動かさないように働くので、これを利用して新幹線のブレーキ(補助ブレーキ?)としても用いられています。

うず電流の大きさは、磁場の強さや磁石を動かす速さ、そして金属の種類によって変わります。
ということは、一円玉と十円玉では、うず電流が違っちゃいます。
つまり、磁石を利用してコイン選別機が作れちゃうってことです!

で、物理実験室でも作ってみました♪
じゃーん!
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(Kさん作)
写真にしちゃうと分かりにくいのですが、コインが通れるくらいに隙間を空けた二枚のアクリル板を、三つの磁石で挟んでいます。
板を斜めに設置し、アクリル板の間にコインを転がすと、コインには磁石によってうず電流が生じます。
するとうず電流がまた磁場を作るので、この磁場と磁石とが引きあう→ブレーキがかかるようになります。
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うず電流の大きさは金属の種類によって異なるので、ブレーキのかかり具合もまたコインの種類によって変わります。
アクリル板の先から飛び出したコインは、飛び出し速度が種類により異なるので、落っこちる場所も種類により変わります。
私Yはその昔、造幣局にて、このような磁石を利用したコイン選別機を見たことがあります。
ほんとに見事にコインが分かれるんですよ。
もちろん、実験室で作成したものも、きっちりとコインが分かれましたよ♪
だってKさんが作ったものだもの。精度は抜群です。
このコイン選別機、6/13のオープンキャンパス・ワークショップに登場します!
試してみたい方、ぜひぜひ電大へお越しください!

オープンキャンパスの詳細は
http://www.cse.dendai.ac.jp/admission/open_campus.html
にてご確認ください。
このほかにも面白い磁石マジックを多数用意してお待ちしております。


文責 Y


物理コースのホームページができました!

2009年05月28日

東京電機大学理工学部物理学コースのホームページが出来ました。

http://phys.ru.dendai.ac.jp/

こちらからは、過去の試験問題が閲覧できたり、一般物理学実験の手引き書(詳細な実験の手順を示したもの)が見れたりします。
ぜひぜひ予習に役立てて下さいね。
閲覧にはIDとパスワードが必要なので、物理学コースの教員に聞くなり、物理実験室で尋ねるなりしてください。

ついでに、もう一つお知らせです。
このたび
「鳩山サイエンスフォーラム」
なるものを開催することとなりました。
この会、通称「頭を筋肉痛にする会」略して「頭筋会」と言います。
え?何それって??
つまり、普段あまり考えたり触れたりしない分野の学問の話を聞いて、頭の中を体操しちゃおう!という会なんです。
「わかんな〜い!」と大きな声で言っても平気な会ですので、どうぞお気軽に参加してください。
学内外、学生、教職員など、問いません。
この会の詳細もホームページに載せていますので、ぜひ見てみてくださいね。
http://phys.ru.dendai.ac.jp/phys/seminar/seminar.html記念すべき第一回の講演者は、このブログにもちょくちょく登場する破壊王 K先生です。
頭筋会でも機会を分解しちゃうことの楽しさをお話しくださる…なんてわけではなく、今回は熱力学のお話をして下さいます。
K先生はとってもお話し好きな先生ですので、気分が乗っちゃうとどこまでの話し続けるかもしれません。
乞うご期待!


文責 Y

K画伯

2009年05月13日

物理コースのK先生は、絵がとてもお上手です。
ちょっとした空き時間に、さらさらと素敵な絵を書いて下さいます。
実験室にある植物の絵だったり、スタッフの誰かだったり。
そんなK画伯、先日こんな作品を実験室に残していました。
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ことの発端は、今週月曜の一般物理実験で起きた事件。
一般物理学実験では、棒の音速を測定するためのクントの実験があります。
この実験では、1メートルほどの長さの棒(銅製)を布でこすって音を出し、この音をガラス管内で共鳴させて共鳴波数を測定します。
この棒、直径1cmくらいの太さのものなのですが、ななんと、これを真っ二つに破壊してしまった学生がいるらしいのです。
証拠の写真がこちら
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えええ??
銅の棒ですよ?かなり硬いですよ?
どんな怪力の持ち主なんでしょう。。。

どうやら彼は、布でこすって音を出す→棒の長さ方向の振動 ではなく、棒を固定してあった支点を中心に波打つように振動させたらしいのです。
まるでギターの弦を弾くように。
で、長年の金属疲労と相まって、棒はぽっきりと真中から折れてしまったようです。
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K画伯の絵にも、棒は長さ方向に振動している様子が描かれていますよね。
これがクント実験の、正しい振動のさせ方です。
この絵、テキストの挿絵に使いたいくらいです。


文責 Y